<12/30放送>DJおしゅーの2023年ブチ上げMIX!さらに、八方不美人をお迎えして2023年を振り返り!
InterfmとTOKYO RAINBOW PRIDEがタッグを組み、ダイバーシティ、多様性のある社会が叫ばれる中で、毎回取り上げる様々なトピックスやゲストの方との会話を通し、まだまだ残る、様々な問題を可視化し、本当の意味での多様性と、愛のある社会を目指していく番組「Find Your Colors with TOKYO RAINBOW PRIDE」。
12/30(土)、2023年最後のオンエア前半は、番組ではお馴染み!DJおしゅーさんによる、2023年ブチ上げMIXをOA!
そして後半は、先週に引き続き、新宿二丁目発ディーヴァ・ユニット、八方不美人をお迎えして「FIND YOUR COLORS的、2023年振り返り」をお届けします!
THINK ABOUT THE FUTURE
様々な価値観を共有し、よりよい社会の方向性を模索していくゲストコーナー、「THINK ABOUT THE FUTURE」。
今週のゲストは、先週に引き続き、新宿二丁目発ディーヴァ・ユニット、八方不美人をお迎えして「FIND YOUR COLORS的、2023年振り返り」をお届けします!
この記事では、ブルボンヌさんからのトークテーマ「アタシ達はどう生きるか」の話を紹介します。
アタシ達はどう生きるか
ブルボンヌ :最後、アタシからも少し皆さんとお話ししたいテーマということで、2023年アタシ達はどう生きるか。
八方不美人 :うん。
ブルボンヌ :あの、『君たちはどう生きるか』というね、宮崎駿先生の久しぶりの作品が大ヒットしたわけですけど、私、13歳の頃、中学校の体育館で『風の谷のナウシカ』を見て、予備知識なしで。
エスメさん :はい。
ブルボンヌ :もう、衝撃を受けたんですよ、周りの男子が、ナウシカパンツはいてなくねとかで興奮してるところ、いや肌色、あれ肌色って話なんだけど(笑)。そんな中で私一人だけ大号泣して。
八方不美人 :(笑い)
ブルボンヌ :何これーって思って見てたんですよね。その後ね、大人になって、大人版のナウシカなりきりショーというのをね20年近くやらせていただいて。
ドリアンさん :愛だよね、愛愛。
ブルボンヌ :そう。なので、アタシにとって駿夫先生はお父さんみたいなもの、パパって呼ばせてっていうぐらい、そういう存在なんですけど。そうしたね、偉大な方がご自身のクリエイティブな人生を締めくくるかのような。
ホイみさん :いや、すごかったです。私も大好きで、あの映画。やっぱ、総集編ていうか、やっぱこれまでの色んな、ジブリと一緒に生きてきた色んなあれを、あっこういうシーンもあった、こういうシーンもあったみたいなのが、走馬灯のように来る映画で。
ブルボンヌ :そうなんだよね。走馬灯ってホイみさん言っちゃったけど、遺作感を感じちゃう。
八方不美人 :はいはい。
ブルボンヌ :全然これからも作られるとは思うんだけど、それぐらいの締めくくり感があったからぐっときたんですけど。ただその中で、しっかり男性性の問題とか家父長制の問題もチラチラと描かれていたし、多分駿夫さん自身を投影したであろうキャラが、主人公はこれからものづくりをする若かりし頃の駿夫さんを投影しているだろうし、あとあの、大叔父様という存在は逆に、色んな物を作ってきた今の駿夫さんが若い世代に、これからの未来を生きていく気持ちを託したような存在に私は受け止めたんだけど。
そんな人がね、これから殺し合い、奪い合い、争い合う火の海になる世界で生きていくのかみたいに、若い世代に言ったのはすごいドキッとして。
昨年末にほら、徹子の部屋でタモリさんが「新しい戦前」って言葉を言ったりして、私たちもリスペクトできるもう深い考えをお持ちの偉大なベテラン世代の方が、そういう予言のようなことを残している状態をみてね、うわって思ったんですよ。ほんとに、いうても私もエスメさんも、言葉も出てこないババアですけども、ほんとに何を残していくか。子どもたちをアタシ達は残すご縁はなかった分、思いとかを残していけって、パパから言われてるような気がして、ドキッとしたって話なんですよね。
ドリアンさん :うんうんうん。
ブルボンヌ :皆さん、なんか、若い世代に何を女装の一人として残したいみたいに思う?
エスメさん :そうね、ホイみとかはまだ。
ホイみさん :まーね、まだ自分の人生を肯定しているフェーズではございますけども…。でも、やっぱり若い人に伝えたいっていうと、小さい頃に好きだったものって結局好きだから、大人になってく過程で好きなものに蓋をして社会と折り合いをつけていく…みたいな生き方を自分もしましたけど、昔好きだったものに結局回帰していって、結局女装してるしみたいのはあるし。だから言いたいのは、ほんとに好きって若い頃、小さい頃に持っていたものをその気持ちをもっと肯定して素直に生きた方が最終的に良いんじゃない?みたいな。
ブルボンヌ :やさしい。ドリアンさんはいかがですか?
ドリアンさん :いや、ほんとに、今のホイみさんと同じような形で、もう好きにやっちゃいなっていう。で、いろいろな文句だったり、まあ、アドバイスだったり、アドバイスという名の文句だったり、様々なことを投げかけてくる方って言うのは周りにいるけども、その方達っていうのは、自分の人生の責任はとってくれない。結局その人たちのためにいろんなことを諦めたり、我慢したことが、いつか絶対その人たちのせいにしちゃうタイミングが来ると思うから、それって絶対ポジティブなものではないし。やっぱり自分が好きなこと、自分がやりたいことを多少みっともなくても良いからやるのが、やっぱ一度きりの人生だと思う。実際、今年も去年もなんですけど、人生ってそんなに長いようで長くないって感じさせるような出来事もたくさんあったりもしたので、そういった先に旅立った皆さんの姿を思い浮かべると、やっぱり好きに生きた方がいいなというのは思いますね。
ブルボンヌ :うん。じゃあエスメさんも、含蓄あるお言葉を…。
エスメさん :まあでも、そうね。ほんとに身の周りでね、亡くなる人も少しづついらっしゃるんですけれども。なんかこう愛するとか憎むとか、あるいは喜ぶ悲しむみたいなのってほんとに、生きてる間だけのものというか、もう相手がね、例えばいなくなってしまったら喧嘩をすることもできないし、なので、とにかく生きている、今、一瞬一瞬をやっぱり大事にして、もうすべてのことを味わって生きていこうねってことをやっぱり伝えたいですかね。どうしてもみんな失敗を恐れたりとか、傷つき恐れたりする部分もあるんですけど、でもやっぱり失敗した方が人生ってある意味おもしろい部分もあるし。だからほんとに、必要以上に恐れすぎずに、あとは、悩むことも大事。その中で得られるものって大きいので、なにか悩むことがあっても、必ずそこから、何かをね、つかみ取ってしたたかに生きていってほしいなって思いますね。
ブルボンヌ :今ね、お二人からでたお別れした仲間達って言うところでいうと、まあ、生きるという言葉の逆、お別れしてしまった人たちも、例えばこの番組のゲストにも出て下さったりゅうちぇるさんとか、私たちがずーっと色んな現場でもねご一緒したオナン・スペルマーメイドさんとかね、色々な理由でね、この世を去ってしまった人たちもいて、それも私たちにとっては、自分たちより若かったり、同じときをかけぬけた人たちがいなくなってしまうっていうのも、現実のものとして実感した年でもあったよね。
エスメさん :その、セクシュアルマイノリティのお友達以外にも、今年は結構著名な方もお亡くなりになったりして。
ブルボンヌ :アーティストの皆さんもね。
エスメさん :だからより生と死とか、そういったことについてね、すごく考えさせられる1年でしたよね。
ブルボンヌ :長いことね、ラジオを二人でやってらしたドリアンさんにとっても、やっぱりショッキングだったでしょう?
ドリアンさん :そうですね、りゅうちぇるのあのニュースはほんとにショックで。ちょうどりゅうちぇるとラジオをご一緒させて頂いた頃って、りゅうちぇる自身の様々な変化があった1年だったので、それを横でずっとみてはいたんですけれども、様々な自分の中の葛藤だったり世間からの言葉だったり、そういったものがありながらも彼は本当に常にポジティブなメッセージを発信していて。それっていうのは本当にすごく尊敬すべき姿勢だし、その真摯な姿勢が故にっていうところももしかしたらあったのかなとかも…、本当に色んなことを思わされることではあったんですけども、やっぱり若かったのでとっても。なので、オナンさんのニュースもそうですけども、ほんと時間って人生って有限なんだなっていうのを感じましたね。
ブルボンヌ :例えばオナンさんも、私大学のゲイサークルの頃からの知り合いで、女装する前からの知り合いだったから、30年前からほぼ同じ近い道を生きた方が突然のご病気で、あっという間に去られてしまったのって、ほんとに生きてることと死んでることの差ってなんだろうって痛感したのね。でもまあ、とりあえず私たちは生きているから、ある意味彼らの思いとかをよりくみ取って、まあ代わりにじゃないけど、そのバトンに相当するような思いを自分たちも背負っていくことが、生き残った側の使命というか、なのかなっていう風には感じたりしたな。
エスメさん :ホイみはね、でも最初にすごい優しく声をかけてくれたのが、ね。
ホイみさん :そうなの、あたしほんとに、まだ八方不美人とか全然やる前の孤独なしょうもない女装みたいな時代があったんですけど。そのときに、アマランスカフェっていう代官山のイベントにちょっと呼んでもらったときに、女装の友達が一人もいなくて、楽屋でちょこちょこちょこってこじんまりしながら、みんなわいわい騒いでるところで孤独にいたときに、オナンさんがすっごく優しくしてくれたの。なんか、ホイみちゃんっていうのって感じで、「ちょっとあのここの乳首にシール貼って」って。
一同 :(笑い)。
ブルボンヌ :良い出会い!
ホイみさん :なんか、変な衣装のすごい手伝いをさせられたんですけど、でもほんとに、すごい隅っこにいた私に輪に入れてもらってね、最初のまだ女装馴れてないけど、良い1日にしようねみたいにやってくれて。もちろんそんなこと一言も言わないんですけど、伝わってくるわけ。その話しかけてくれるときに。
ドリアンさん :うんうんうん。
ホイみさん :だからそのときから、やっぱオナンさんって優しい人だなって思ってたから。
ブルボンヌ :だよね。みんなオナンさんのことを語るときに、「愛の人だ」「愛にあふれた人だ」って言ってたのが、アタシだったらホイみさんまだ知らないときだったら、ほっとくかも知れないんだけど。
八方不美 :(笑い)
ブルボンヌ :オナンさんやっぱりそこに真っ先に言って。だって乳首に貼ってもらうのなんて、知り合いの他の人にお願いできるのに、それをちゃんと理由にしてコミュニケーションをとろうとしてくれる、ほんとに今のお話しも愛を感じるね。
ドリアンさん :太陽のようなね。
ブルボンヌ :そういう人に限ってなぜっていうのは、みんな思ったんだけども、その悔しさみたいなのも、何かね、これからのアタシ達なりにできることの原動力にしていかないといけないのかななんて。
八方不美人 :うーん。
ブルボンヌ :しんみりしつつも。
ドリアンさん :年末っぽいですね!
ブルボンヌ :年末っぽいけどね。でも、こんな思いでなんとかまた、2024年もやっていきましょうね。
いかがだったでしょうか。
今週のFind Your Colors with TOKYO RAINBOW PRIDEでは、八方不美人をお迎えして「FIND YOUR COLORS的、2023年振り返り」をしました!
年の瀬になると「もう1年経ったの!」と驚きながらも、「今年も色んなことがあったな~」と感慨深くなります。
そして、2024年がどんな年になるのかな~という不安もわくわくもあります。ラジオの中でお話し頂いたように、好きに素直に、一瞬一瞬を大事にしていきたいと思います。
今回の放送が、皆さんにとって「自分らしく」いられるきっかけになっていると嬉しいです。
また次回もお楽しみに♪
12月30日のTHINK ABOUT THE FUTUREは、AuDeeにて配信しています。
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