<6/22放送>ゲスト:竹田ダニエル(ライター) | 井手上漠(ジェンダーレス・モデル)
InterfmとTOKYO RAINBOW PRIDEがタッグを組み、ダイバーシティ、多様性のある社会が叫ばれる中で、毎回取り上げる様々なトピックスやゲストの方との会話を通し、まだまだ残る、様々な問題を可視化し、本当の意味での多様性と、愛のある社会を目指していく番組「Find Your Colors with TOKYO RAINBOW PRIDE」。
6/22(土)のゲストは、ライターの竹田ダニエルさんに、ますます人気沸騰間違いなしの注目アーティストについてお話していただきます。
後半は、ジェンダーレス・モデルの井手上漠さんをお迎えします。
レインボートピックス
世界中から集めた最新のニュースから、話題のイベント、映画、音楽、お店など、多様性のある社会に気づける、理解を深められる、参加できる、そんな様々なトピックスを取り上げて、紹介する「RAINBOW TOPICS」。
ライターの竹田ダニエルさんに、注目アーティスト2組を紹介していただきました。
〈紹介作品〉
①チャーリー XCX(Charli XCX)
1992年イギリスケンブリッジ出身。シンガーソングライター/ポップアイコン。
ヒット曲はメインストリームで知られているが、コアなファン層にクィアの人も多く、アイコニックな存在である。6月にリリースしたアルバム「brat」は、ダンス・エレクトロのサウンドが特徴のアルバムになっており、クィアがルーツのであるハウスミュージック文脈が織り込まれた同作品は高く評価されている。
LGBTQ+の権利とフェミニズムの擁護者としても知られており、2020年にはLGBTQ+の転向療法を禁止することを求める公開書簡に署名。(※BanConversionTherapyより)彼女の曲「Body of My Own」はフェミニストの賛歌として知られ、2015年にはジェンダー平等に関するドキュメンタリー「The F Word and Me」に参加。
②ティナーシェ(Tinashe)
1993年アメリカケンタッキー州レキシントン出身。シンガーソングライター/ダンサー。
2011年にガールズグループ「The Stunners」が解散した後、ソロ活動を開始。
R&B、ポップ、ヒップホップの要素を融合させたスタイルが特徴。LGBTQ+コミュニティと彼女の関わりとしてはゲイ男性からの人気が高いことに加え、自身もバイセクシュアルであることを公言。自分のセクシュアリティに関するラベル付けやステレオタイプに対して疑問を呈したり、アライ発言を積極的に行うなど、LGBTQ+コミュニティからの支持も高いアーティスト。
THINK ABOUT THE FUTURE
様々な価値観を共有し、よりよい社会の方向性を模索していくゲストコーナー、「THINK ABOUT THE FUTURE」。
今週のゲストは、ジェンダーレス・モデルの井手上漠さんをお迎えして、幼少期や故郷隠岐島でのターニングポイントについてお話いただきます。
ターニングポイントとなった中学時代の弁論大会
この記事では、ターニングポイントとなった中学時代の弁論大会に出場したまでのエピソードを抜粋します。
弁論大会に出たきっかけは、自分のセクシュアリティのことや色んな葛藤を書いた弁論文を当時の国語の先生が全校生徒の前で発表することを勧めてくれたとのこと。
ブルボンヌ:お母さんや先生の後押しもあって中学3年生の時に書いた作文が全国大会に行ったの?
井手上漠:そうです。まず全校生徒の前で発表して。そこですごい泣いてる子がいて。初めて「漠ちゃん良かった、感動した」って言ってくれる子がいて。そこで私ってこれまで自分で壁を作っていたなって思ったんですよ。自分で壁を取っ払って何かを言ってみることで変わるかもしれないっていうこと初めて感じて。
そこから大会に出ることに決心してまずはその島の中での大会、その後は島根県、その後は中部四国の大会でそこを通過して全国大会に出て。そこで2番になって文部科学大臣賞をいただきました。
ブルボンヌ:そんな賞取れないよ、普通。すごいね。私感動したのは中3で「私が世界に向けて壁を作ってたんだ」って気づきがあったこと。私が40歳くらいで気づいたことです。
井手上漠:本当ですか。
ブルボンヌ:早い!すごいね。何でそんなに大人的な感覚が持てたんだろうって自分で思うことある?
井手上漠:もともと有料会員のアプリを使って、20歳前半で起業して成功したの人とか、そういうのを話しているスピーチを見るのが好きで。
ブルボンヌ:すごいね!普通の子がさ、スマフォゲームとかばっかりやっている間に、成功者のメゾットを聴いてたのね!
井手上漠:そういうのを知るのが大好きで、それが趣味だったんですよ。価値観が変わるのがすごい楽しかった。あと、そこで自分の小ささを知るのも好きだった。
ブルボンヌ:既に本当は小さくないと思うけど、その人たちと比較して小さいって思うことが末恐ろしい子だったのね。
井手上漠:でも、自分から発信したことはなくて、人の前で発表したことではじめて気持ちいいかも、いいかもって思うようになって。そこからもう無敵モードになっちゃって。
ブルボンヌ:ざっくりセクシュアルマイノリティといわれる属性をもっている人たちにとっては、クローゼットって言葉があるくらいで、自分をクローゼットから出したくないって思う人の方が多数派だったんだけど、その反転のパワーというか、むしろ気持ちいいことに切り替わったんだね。それが一般の人よりとても早かった気がする。
井手上漠:早かった、、のかな。
ブルボンヌ:国語の先生も最初のきっかけという意味では大きいじゃない?その先生も漠ちゃんの魅力に気づいてくれてた感じ?
井手上漠:そうですね、当時、髪を伸ばそうとすると怒ってくる先生ばっかりだったんですよ。ただ、その先生だけは私が例えば前髪を結ったりしても「可愛いね」って肯定してくれる先生で。学生社会ってすごく狭いからその時はそこの世界は全てだと思い込むし、その時に大人が肯定してくれるっていうのはすごく大きかった。
作文もその先生の授業の課題だったから私は手紙みたいな感覚で書いた。手紙で伝えるみたいな感覚で書いたら、全校の前で発表してみる?って言ってくれて。
ブルボンヌ:今は漠ちゃんが日本中の子たちに勇気を与える側になってんだよね。発信してる思いを受け止めて昔の漠ちゃんのようにこれからを生きようとしている子たちへの想いって 今 どんな感じ?
井手上漠:そうですね、時代が変わってきてLGBTQ +っていう言葉が普及しつつあったりとかしてるんですけど、それが重荷になる子もいて。言葉だけが先走ってしまってそこに人の心が追いついていないこと、例えばジェンダーのことじゃなくてもいろいろなことであると思うんですけど、やっぱりそれで苦しむ人がいても私は嬉しくないなって個人的に思うからこそ私はSNSで発信する時はあまり強調したりとかアドバイスが強すぎる言い方はしないです。私はいろいろな人のスピーチを見て育ってきたんですけど、その人たちの話を聞いても強要したり強調したりしないんですよ。だから話を聞いてて気持ちがいい。
ブルボンヌ:そっか本人の気づきをそっと促すぐらいのアドバイスというよりは ヒントぐらいな感じなのね。私はついしゃしゃり出てそれに近いことやっちゃいそうだから。今戒めなきゃって聞いてて思ったぐらい。でもそうだよね、自分たちが決めつけられて悔しかった分解放することに対してだって決めつけなくていいってことだよね。
井手上漠:そうです。
ブルボンヌ:”決めつけたくない”っていうのは漠ちゃんが色んな場所で言っている性別ありませんっていう一言で細かいねセクシャリティの分類に自分を当てはめない感じ もすごく話したかったからちょっとこれまた深掘りさせていただいていいですか?
井手上漠:はい、もちろんです!!
いかがだったでしょうか。
今回の放送が、皆さんにとって「自分らしく」いられるきっかけになっていると嬉しいです。
また次回もお楽しみに♪
6月22日のTHINK ABOUT THE FUTUREは、AuDeeにて配信しています。
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