特集

<2/10放送>ゲスト:村上ひろし(「newTOKYO」編集長)| 櫻田宗久(アート&ミュージックバー「星男」オーナー)

#Find Your Colors

interfmとTOKYO RAINBOW PRIDEがタッグを組み、ダイバーシティ、多様性のある社会が叫ばれる中で、毎回取り上げる様々なトピックスやゲストの方との会話を通し、まだまだ残る、様々な問題を可視化し、本当の意味での多様性と、愛のある社会を目指していく番組「Find Your Colors with TOKYO RAINBOW PRIDE」。

2/10(土)のゲストは、「newTOKYO」の編集長、村上ひろしさんが、クィアアーティストによる展覧会をご紹介していただき 、後半は、先週に続いて、写真家、モデル、俳優、歌手、  そして新宿2丁目のアート&ミュージックバー星男のオーナー、櫻田宗久さんです。

レインボートピックス

世界中から集めた最新のニュースから、話題のイベント、映画、音楽、お店など、多様性のある社会に気づける、理解を深められる、参加できる、そんな様々なトピックスを取り上げて、紹介する「RAINBOW TOPICS」。
今週は、「newTOKYO」の編集者、村上ひろしさんにクィアアーティストによる展覧会Behind the closet:The Things | Question Myself Every Dayについてご紹介していただきました。

Behind the closet:The Things | Question Myself

Every Dayは、2/9から2/14まで新宿眼科画廊で行われていたクィアアーティスト4人によるグループ展です。
HEY2、ネルソン・ホー、武内雄大、長嶋一孝の4名のアーティストが展示をしています。

〈展覧会ステートメント〉

この場所に作品を展示する私たちは幼少期より自分たちが属するコミュニティにおいて、同性愛者という立場から時に無自覚に、時に自覚させられながらクィアな存在として育ってきました。

異性愛者というマジョリティの立場にある人々と同じように、社会が自らの身体やセクシュアリティをどのように描いているのか、多くの疑問を抱えています。

しかしほとんどの場合、その様式や表現は大衆の前に登場することはなく、わたしたちが自らの身体やセクシュアリティに関する説明書を手にする機会は少ないのです。

マイノリティを排除するような雰囲気を纏ったコミュニティで、自らの身体、セクシュアリティについて話題にすることさえ勇気が必要なのです。

隠された情報を手に入れるために、私たちは常に心理的にも肉体的にも多くの痛みや苦痛と向き合いながら自己認識をしていきます。

今回の展示会でこれらの隠されがちな疑問や存在を表面化させ、 四人四様のクィアな視点から文化、社会、物語を考え、鑑賞者の皆様にも共有させていただきたいと思います。

newTOKYO から記事も出ています!
https://the-new-tokyo.com/behindthecloset2024/

THINK ABOUT THE FUTURE

様々な価値観を共有し、よりよい社会の方向性を模索していくゲストコーナー、「THINK ABOUT THE FUTURE」。
今週のゲストは、先週に続いて、写真家、モデル、俳優、歌手、  そして新宿2丁目のアート&ミュージックバー星男のオーナー、櫻田宗久さんです。

今週は、先日出された著書『ひとりの宇宙ー新宿2丁目「星男」とクィアな私の物語』についてお話ししていただきました。
この記事では、大塚隆史さんとの対談についての話から、ゲイとノンバイナリーのお話について抜粋します。

ゲイとノンバイナリーの話

ブルボンヌ :私たちの共通項でもある、70年代のね伝説のラジオスネークマンショーの頃から、ぼくはゲイのたっくですと、発信されていた大塚隆史さんの今もある新宿3丁目のお店タックスノットのそれぞれ10年、3年とはいったスタッフでもあるということなんですけど、先ほどご紹介した一人の宇宙、ご本の中の巻末にもたっくさんとの長い、むねくんとの対談が載っていて。それ、ほんとに面白かったのが、あのたっくさん長年ゲイのたっくさんだったけど、最近の流れを踏まえて、自分はノンバイナリーといっても良いかもと書かれてたのが、わりと衝撃だった。

櫻田さん :そうなんですよね。私もそうだったんですよ。自分が性自認が、ノンバイナリー、Xジェンダーと呼んだりするけど。

ブルボンヌ :うん、男女って決めつけるよりも、もっと中間的な存在を、決めつけられない何かを感じる。

櫻田さん :そうですね。決めつけられないものがあって、そこを問題としていいのかずっと分からなかったんですよね。だんだん時代とともに、その違和っていうのを口に出していいんだっていうので、だんだん自分も、少しずつ、自分はやっぱ男とは思えないんだよね、かといって女とも思えないっていう感覚を口に出して言えるようになってきて。で、そういう人たちもいたんだって、ゲイを発見したときと同じように、「あーいいんだ」っていうのがあって、それが先輩のたっくさんも一緒だったってことで、なんか驚いちゃって。たっくさんはずっとゲイの文化だったり、時代を牽引してきた方だったから。同性愛っていうのも、男性が男性を好きっていうものだけど、性が曖昧な場合ってゲイっていえるのかっていう問題が出てきたときに、ゲイを牽引してきた人がよくぞ言ったなみたいな。

ブルボンヌ :確かに。例えば、ちょっと表現、ジェンダー表現としてもフェミニンな方だと、その言葉しっくりくることもあるかもしれないけど、たっくさんって髪の毛短めおひげのまさにゲイの素敵なおじさまの見た目をされているから、ああいう方がノンバイナリー性をはっきり、その面もあるっておっしゃるのはすごく画期的よね。

櫻田さん :いやー、ほんとにビックリして、なんか、やっぱさすがだなって。

ブルボンヌ :ほら、サムスミスさんもノンバイナリーだって、最初ゲイだって言って、その後ノンバイナリーだっておっしゃったじゃない?その後ミュージックビデオ、単発おひげのままドレスを着るとか、表現にも取り入れてらっしゃるから、まあなるほどなっていうのもわかりやすいんだけど、所謂ゲイだっておっしゃる、男の装いをしていらっしゃる方もない面を掘り下げると、所謂、女性性みたいな物を自分の中に見るって言うのはほんとにいっぱいありますもんね。

櫻田さん :ありますね。ほんとにだんだん細やかになってきてるんだなって思ったし、その細やかなこと対して、変と思わなくても良いんだなって、自分にとってもすごい救いにます。

ブルボンヌ :うん。昔はだから、私たち自身が、割と世間の定義にとらわれてたんだなってことを痛感する。この番組でもたまに言うんだけど、昔はゲイとTVで取りだたされるニューハーフさんは、全く別物ってこちら側もくっきり考えていたけれど、オネエっていう曖昧な、功罪ある言葉の中で束ねられて、完全にトランス女性として生きる方達とも仲良くなるじゃない?そうすると、地続きだなって思うことほんとに増えたんだよね。長年一緒にやってるドラァグクィーンの子も、女性として愛されるところに落ち着きを感じて、自分ノンバイナリーかもって、2、30年一緒にね、ピンクレディーのショーとかやってたゲイの女装って言ってた子が、今はノンバイナリー自称になってたりするんだよね。

櫻田さん :そう。変化をして良いんだって言うことを、それを言える時代になってることがすごく嬉しいです。

ブルボンヌ :じゃあ、むねくんも今は、かなり、ゴリゴリの男性性自認ですってよりは、ノンバイナリー的な。

櫻田さん :うん、ノンバイナリーですね。その言葉がちょっと難しくて、Xジェンダーとか言ったりもするんですけど。

ブルボンヌ :あと、クィアとかもあるよね。規範にとらわれない自分の性のあり方を感じている状態。

櫻田さん :そうです。

ブルボンヌ :でも、それでいい気がする。なんか、ほんとに一つのマイノリティ性を持っていても、他の何かに関しては、割と規範に自分もとらわれちゃってることっていっぱいあるんだけど、色んな人との出会いの中でねそれすらも、ほぐされていく、解き放たれていくことってきっとあるよね。

櫻田さん :そうですね。

ブルボンヌ :ほんと。アタシもね、まだゲイって言えちゃうだけど、もう女装できちゃってる時点で、ゴリゴリの男ではないなって言うのがもう分かっちゃってるし、ほら、ゲイがとらわれている理由の一つに、同じゲイの間で、女性性が非モテ要素になりがちがだから、男ぶりがちな文化でもあるじゃない。

櫻田さん :わかります。

ブルボンヌ :アタシも、お仕事がないときは、なるべく無精ひげを伸ばして、ゲイの人にちょっと良いって思われようみたいな、古い考え方がこびりついてんのね。でも、まあ例えば寝姿とかを同居人にとられると、すごいくねった手の完全にこれ、ビヨンセのジャケットの写真かなみたいなポーズで寝てたりして、もうアタシの中にはあふれ出る女性性があるわって、最近はね認めてるので、まあゲイとは言うけれども、100%の男なんかとは違うわなっていうのはほんとに思いますアタシも。

櫻田さん :やっぱりその、持てる要素って言うのは考えさせられる部分ではあるけれども、自分がニュートラルにいられる自然な状態でいられるのが居心地がいいから。

ブルボンヌ :ほんとだよね。なんか社会とか、誰かのために無理する自分より、自分がのびのびできる自分に、お互い50年くらいかけて、そういう境地に近づいてきてるってことだよね。

櫻田さん :ほんとそうかもしれない。ありがたいです。


いかがだったでしょうか。

今週のFind Your Colors with TOKYO RAINBOW PRIDEでは、「newTOKYO」の編集者、村上ひろしさんにクィアアーティストによる展覧会Behind the closet:The Things | Question Myself Every Dayについてご紹介していただき、「THINK ABOUT THE FUTURE」では、写真家、モデル、俳優、歌手、そして新宿2丁目のアート&ミュージックバー星男のオーナー、櫻田宗久さんをお迎えして、モデルとして働いていたときのことや、家族との話、お店星男のについてお話ししていただきました。

今回の「THINK ABOUT THE FUTURE」を聴いていて、性が変わることやノンバイナリー的な感覚って誰にでもある感覚なんじゃないかな~って思いました。

学校の友達や、YOUTH PRIDE JAPANのメンバーとも、自分の性を無理に決めないような考え方や、男性的な面も女性的な面もあるよねって話をよくします。そういう話しをする度に、少しずつ性にとらわれないような考え方が広がってきている感覚と、もっと色んな人に知ってもらいたいなって思います!
誰もが無理せず、自分がのびのびできる自分に近づいていけると良いなと思いました。

今回の放送が、皆さんにとって「自分らしく」いられるきっかけになっていると嬉しいです。
また次回もお楽しみに♪

2月10日のTHINK ABOUT THE FUTUREは、AuDeeにて配信しています。

AuDee

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