特集

<7/6日放送>ゲスト:木津 毅 (ライター) | 中村 中(歌手)

#Find Your Colors

InterfmとTOKYO RAINBOW PRIDEがタッグを組み、ダイバーシティ、多様性のある社会が叫ばれる中で、毎回取り上げる様々なトピックスやゲストの方との会話を通し、まだまだ残る、様々な問題を可視化し、本当の意味での多様性と、愛のある社会を目指していく番組「Find Your Colors with TOKYO RAINBOW PRIDE」。

7/6(土)のゲストは、ライターの木津 毅さんに、今年リリースのあった注目アーティストについてお話しいただきます。後半は、歌手の中村 中さんをお迎えします!

レインボートピックス

世界中から集めた最新のニュースから、話題のイベント、映画、音楽、お店など、多様性のある社会に気づける、理解を深められる、参加できる、そんな様々なトピックスを取り上げて、紹介する「RAINBOW TOPICS」。今回は、ライターの木津毅さんに注目の男性アーティストについてお話しいただきました。

①サーペントウィズフィート(Serpentwithfeet)
1988年ボルチモア出身のシンガーソングライター。ゴスペル、R&B、クラシック、エレクトロニックを融合させた独自の音楽スタイルで知られる。愛、アイデンティティ、クィアネスなどのテーマを深く掘り下げている。特にブラッククィアのナイトライフやコミュニティに焦点を当てており、これらのテーマを通じて自身の体験や感情を表現している。

②ペットショップボーイズ(Pet Shop Boys)
1981年に結成された英国のシンセポップデュオ。メンバーはニール・テナント(Neil Tennant)とクリス・ロウ(Chris Lowe)キャッチーなポップフック、内省的な歌詞、最先端の電子音楽で知られており、ヒット曲として「West End Girls」「It’s a Sin」「Go West」などがある。(LGBT History UK)​ニール・テナントは1990年代に公にゲイであることをカミングアウトし、それ以来、彼らの音楽や公の発言でLGBTQ+の経験や問題を頻繁に取り上げている。また、LGBTQ+権利団体であるストーンウォール(Stonewall)を支援し、資金調達や公のキャンペーンに参加するなど、平等のための戦いを広める活動を続けている。 (JACK 102.3)

THINK ABOUT THE FUTURE

様々な価値観を共有し、よりよい社会の方向性を模索していくゲストコーナー、「THINK ABOUT THE FUTURE」。今週のゲストは、歌手の中村 中さんをお迎えして、ご自身のこれまでの活動についてお話いただきます。

セクシュアリティと音楽活動について

この記事では、セクシュアリティと音楽活動についてを抜粋します。

ブルボンヌ:注目されていく中で自分のセクシュアリティを2曲目の時に出そうという決心に至ったこと関しては何かある?

中村 中:決心がついていたというよりは…今この番組でこのことを話すのはすごく大事なことだなって思っているんです。きっとブルボンヌさんの番組だから学校の先生とか、当事者の方とか聴いて悩んでることの少しでも解決になるようなヒント探してる人が聴いてると思うので。

ブルボンヌ:ありがとう。リスナーさんのことを考えてくださって。

中村 中:少しでも役に立ちたいので。カミングアウトって必ずしもしなきゃいけないものじゃないというか。することが何かの解決に結びつくことはあっても、したらそれでいいわけじゃないからみんな慎重になってほしいんだけど。

ブルボンヌ:そうねぇ。

中村 中:私自身はカミングアウトを当時はしたくなかったんです。私が初めて書いた曲っていうのが15歳の時に”友達の詩”という曲で、それをセカンドシングルとしてリリースしたんですね。デビューする前から当時のレコードメーカーや事務所の方々が「中村 中のセクシュアリティを公表した方がよりこの曲を理解してくれるだろう。」という話があって。
ただ私は嫌だと言っていて。それはどんな目に遭うかわかっていたから。10代も散々悩んだし。自分が歌を歌っていくのは、ある意味周りの人達と直接関わりを持たないでいられる方法が歌だったというか、本当に自分の身を守るために歌があった。歌を介してじゃないと聞かれたくないことを聞かれる機会があるから、歌を通じてだとそういうものは必要なくなるかなと思っていたんですよ。

ブルボンヌ:作品っていう一段フィルターが入ることも助かったりするよね 。

中村 中:ええ。そう思っていたので、もう一回それをする気にはなれないし。色々な言葉で口説かれたりもするんですね、「同じような悩みを持っている人の解決の糸口になるかもしれないよ」とか。

ブルボンヌ:癒しとかにはなるかもって…言われたのね。

中村 中:そんな大きなことを背負う気持ちもなくて…。でもデビュー前から1年間くらい打ち合わせを重ねていって、これを断ってはいけないようなムードになってしまったんですよ。私自身歌手になりたいという夢を持っていて歌手デビューができるかもしれませんっていう時に、そのチャンスがなくなってしまうのかなみたいな風に思うような言葉もかけられましたし。自分の中で天秤にかけたというか。今はそんなこと天秤にかけちゃいけないっていうのはわかるんですけど、当時はどっちの方が辛い?自分のセクシュアリティを公表する方が辛いのか、それとも歌を仕事にできることを失うのが辛いのか。やっぱり歌がなくなるほうが辛いと思って。注目はされたかったしっていうのもあって。
でも本当にそこは天秤にかけることではなかったなって今は思うんですけど。

ブルボンヌ:そこを仰っていただけて本当に良かった。私たちみたいなクイーンってむしろ それをわかりやすく外側に出すことによって”注目して”っていう機会をあえて得ているから、そこに関しての感覚が中ちゃんと全く逆なんだよね。だけど、そんなことしたくない人たちがいっぱいいる事ってわかってる。でもメディアの論理だと、それがあると売り出しやすいよってなっちゃうし、一方で本当にその人たちが言った半分はいやらしさなのかもしれないけど、半分は本当に他の人たちの勇気になることは、中ちゃんは知ったこっちゃないことかもしれないけど、本当に生まれたと思うのよ。だから結果的感動とか中さんの存在のおかげで救われたって人たちも生まれたと思うから、本当に複雑なもの背負ってたんだなって今改めて感じた。

中村 中: そういう言葉を聞いて、例えば歌を聴いて周りに相談してみるきっかけになったとか、もう生きていけないと思ってたけど自分と似た境遇の人が歌ってる姿を見て考え直してみようっていう手紙もらったり、直接言ってくれる人がいて。 逆に私も励まされたりして。

ブルボンヌ:思い切っちゃった部分は少しリアルな人たちの声が返ってきた時には少し報われた感じなのかな。

中村 中:そうですね。逆にもう元には戻れませんから、一生自分が考えていくテーマです。きっと皆さんの中にも本当はしたくなかったけれどアウティングされてしまったとか、周りの圧に負けてしまって自分では本意じゃないけど言いたくなかったことを言わざるを得なくなってしまったって方もいると思う。それは私のオリジナルの経験というか、この立場だから見えるものとか言えることがあるかなと思って今後に活かしていこうと思っております!

※敬称省略


いかがだったでしょうか。

今回の放送が、皆さんにとって「自分らしく」いられるきっかけになっていると嬉しいです。

また次回もお楽しみに♪

7月6日のTHINK ABOUT THE FUTUREは、AuDeeにて配信しています。

AuDee

この記事をシェアする

X
Facebook
LINE
リンクをコピー