<1/6放送>ゲスト:杉山文野(NPO法人 東京レインボープライド 共同代表理事)| Peco(タレント/ブランドプロデューサー)
InterfmとTOKYO RAINBOW PRIDEがタッグを組み、ダイバーシティ、多様性のある社会が叫ばれる中で、毎回取り上げる様々なトピックスやゲストの方との会話を通し、まだまだ残る、様々な問題を可視化し、本当の意味での多様性と、愛のある社会を目指していく番組「Find Your Colors with TOKYO RAINBOW PRIDE」。
1/6(土)のゲストは、前半はNPO法人 東京レインボープライド 共同代表理事の杉山文野が登場。TRP2024の展望を伺い、そして後半はタレントでブランドプロデューサーのPecoさんをお迎えします。
レインボートピックス
世界中から集めた最新のニュースから、話題のイベント、映画、音楽、お店など、多様性のある社会に気づける、理解を深められる、参加できる、そんな様々なトピックスを取り上げて、紹介する「RAINBOW TOPICS」。
新年最初の放送に東京レインボープライド 共同代表理事の杉山文野が登場。日本のプライドパレードが開催されてから今年で30年という節目の年に、4月に開催する東京レインボープライド2024のことを紹介しました。
<日本プライドパレード30周年>
1994年8月28日に日本初となるプライドパレードが東京で開催。当時は「第1回レズビアン&ゲイパレード」と開催され、2024年は日本のプライドパレードを開催されてから30年目の節目の年となる。
日本のプライドパレードの歴史の詳細はこちら
<東京レインボープライド2024(TRP2024)>
日程:4月19日(金)~21日(日)の3日間開催
テーマ:変わるまで、あきらめない。
日本のプライドパレード開催から30年。TRP2024では、これまで歩みをしっかり振り返りながら、そして、次世代へどう未来を繋げていくかを考えられる機会にしたいと思っています。
東京レインボープライド2024イベントサイト
THINK ABOUT THE FUTURE
様々な価値観を共有し、よりよい社会の方向性を模索していくゲストコーナー、「THINK ABOUT THE FUTURE」。
今週のゲストは、タレントでブランドプロデューサーのPecoさんです。
今回は、Pecoさんがファッションに目覚めたきっかけについてのお話しを抜粋します。
ファッションに目覚めたきっかけ
ブルボンヌ :今もブランドプロデュースとかもはじめられて、もともとモデルさんということもあるので、もうPecoちゃんと言えばファッションだと思うんですけど。
Peco :うれしい。
ブルボンヌ :ファッションってどれぐらいの頃から、ふれあったり意識したイメージ?
Peco :ファッションは、アタシほんと3歳、4歳の頃から目覚めたんですけど。
ブルボンヌ :へー、すごい。
Peco :そうなんですよ。そのきっかけが浜崎あゆみさんで。
ブルボンヌ :へぇー。
Peco :そう。当時浜崎あゆみさんを見て一目惚れして。もうギャルになりたい、あゆになりたい!って。
ブルボンヌ :3歳でギャルを目指す!
Peco :そうなんですよ(笑)
ブルボンヌ :ちょっと前のゲストさんで、今のeggの若い編集長女子が、やっぱりすごい初期からギャルに目覚めたっておっしゃってて、やっぱりギャルってみんな、おませさんなのね。
Peco :そうですね!
ブルボンヌ :3歳で目覚められる。
Peco :アタシはもう3,4歳でした。そのときから、あゆと同じ爪にして下さいって言って、ネイルサロンにつれていってもらったりとか。
ブルボンヌ :えー、3歳でネイルサロン!?すごい
Peco :そうなんですよ。当時マニキュアで、まだそのジェルネイルとかはなくて、マニキュアでヒョウ柄描いてもらったりとか。
ブルボンヌ :3歳でヒョウ柄のネイルで幼稚園とか行ってたの?
Peco :そうです、そうです。
ブルボンヌ :ざわめくね、周り。
Peco :ざわめいてました(笑)。それぐらい大好きでしたね。そこからはじまりました。
ブルボンヌ :じゃあもう、当然のように、その一般の子とかみたいに、例えばアタシとかだと、ようやく思春期とかにそういう色気づくじゃないけどね、そういうの意識し出すんだけど、普通の子より9年とか早くから。
Peco :うん。
ブルボンヌ :小学校低学年とかも、思い思いの格好で日々暮らしてた感じ?
Peco :そうですそうです。だから、それこそ今でこそほんとにおしゃれなちっちゃい子めっちゃ増えてるんで、今の子はどうか分からないんですけど、私が小学生の頃なんて、まだお洋服はその辺のスーパーで売ってるお洋服とかが、結構基本だったんですけど。
ブルボンヌ :うんうん。
Peco :もう、許せない!それは。
ブルボンヌ :確かに、大阪のおばちゃんだとね、なんかつい安いものの方にいきそうなイメージあるけど。
Peco :あはははは。そうなんですよ(笑)
ブルボンヌ :もうちゃんとしたブランド物とかに目がいってたのね、すでに。
Peco :そう、いわゆる年相応のお洋服は常に着てなかったですね。
ブルボンヌ :あー、背伸びちゃんだ。
Peco :背伸びちゃんです。めちゃくちゃませてました。
ブルボンヌ :いいねぇ!やっぱそういうの聞くと、おしゃれって遺伝子にすり込まれた何かがあるのかなって思うよね。
Peco :ですかね。なんかアタシの、お母さんは全くもっておしゃれに無頓着で、アタシのおばあちゃんがめちゃくちゃおしゃれだったんですよ。
ブルボンヌ :へー、じゃあ隔世遺伝ってやつだ。
Peco :そうです、絶対そうだなって思ってます。
ブルボンヌ :はー、面白い。
Peco :ねー、すごいですよね。
ブルボンヌ :じゃあおばあちゃんは、孫のおしゃれっぷりをみてすごい喜んでたんだ。
Peco :喜んでましたし、アタシずっと、4歳の頃からクラシックバレエをやってたんですけど。
ブルボンヌ :それも、なんか素敵よね。その、オネエ的に憧れのお育ちよ。
Peco :あははは。そう、やってて、それもおばあちゃんが日本舞踊の先生だったので、やっぱそういう表現するみたいな、人前に出て何かすることをアタシが始めて、誰よりも喜んでくれてました。
ブルボンヌ :あー、いいね。
Peco :そうなんですよ。
ブルボンヌ :アタシ達が好きな方の英才教育を受けてた感じよね。
Peco :あはははは。芸術系(笑)
ブルボンヌ :踊りとかファッションとかさ(笑)
Peco :そうですね(笑)
ブルボンヌ :素敵素敵。それってでも、なんか日本の子どもたちのイメージだと、それこそさっきのね、一人だけ幼稚園でネイルつけてるとか、明らかに私服が他のこと違うみたいなのって、周りの子達の中でもそういうキャラクターとして伝わってた?
Peco :伝わってたんですかね。なんか、アタシが気づいてる範囲では、なんか後ろ指指されたりとか、ほんとに今まで経験がないんですけど。ただアタシは、とにかく人と同じことが苦痛で仕方なくて。
ブルボンヌ :うわーかっこいい。もうそれをね、Pecoちゃんの爪の垢を全国の人たちに飲ませてあげたいぐらい、日本人はつい他の人と一緒じゃないとってなるよね。
Peco :そうですね。その、人と一緒で仲間が集まると安心する気持ちもすごい分かるんですけど、私はほんとにもう、ファッションでいうと、ずっと誰かと同じことが嫌だから、みんなと違うことが快感でしかなくて。だから、駅とかでもめちゃくちゃジロジロ見られたりとか、中学高校に入って。もう見て、かわいいでしょ?そりゃあ見るよね、こんなかわいいんだもんって感じでいましたね(笑)。
ブルボンヌ :いいー!そこだ。
Peco :例えば、小学生とか中学生の女の子でよくあるのが、「アタシもそれ欲しいおそろいにしよみたいな」やりとりが、もう、絶対嫌だ!みたいな。
ブルボンヌ :あはははは。
Peco :まじで真似せんといて(笑)
ブルボンヌ :教える分けねえだろってね(笑)
Peco :そう、真似されたらすぐ変える、みたいな感じでした。
ブルボンヌ :いいね、よくさ、その辺の話しも少女マンガのモチーフとかになって、憧れてる子をまねしちゃうんだけど、それがだんだんコピーみたいになって怖いみたいな、そういう設定のマンガとかもあるじゃない?
Peco :ありますね。
ブルボンヌ :それを、ほんとにPecoちゃんは、自分がやりたいだけで、別にまねしてくれなんて思ってないよっていうタイプなわけね。
Peco :そう、そうです。だから別にかわいいって思ってもらわなくても良いし、あの、アタシがやりたいだけだから。でも、別に目立ちたいわけじゃなくて、ただ人と一緒なのが嫌だっていうだけなんですよね。
ブルボンヌ :すごい、素晴らしい。
Peco :そうでしたね。
ブルボンヌ :その感覚って、アタシ達も本当はそれを目指したいって思ってるね、自分らしくありたいって人が多いと思うんだけど、どうやって身につけられたんだと、自分では思う?
Peco :どうなんですかね。もしかしたら、アタシ年の離れたお兄ちゃんお姉ちゃんがいて。もう11コ上のお兄ちゃんと6コ上のお姉ちゃんがいるので、年の離れた末っ子で、すごく甘やかされて育ったんですけど。だから、だめだよとかNoって言われたことがなかったんですよ。大人になるまで。だから、何をしても自分はパーフェクトだってちっちゃい頃から思ってたのかも知れないですね。
ブルボンヌ :うーん、いい!自己肯定感の権化だったのね!
Peco :あははははは。
ブルボンヌ :いや素晴らしい!実はね、アタシの周りで、それこそお仕事一緒にしたときについてた社長さんなんだけど、彼も同じようなこと言ってて、一度も親に叱られたことないっつってたの。それって、もしかしたら日本の一般的な人たちから聞くと、ひどい傍若無人な人になっちゃうんじゃって思うかも知れないことなんだけど、彼も、そこらへんの人よりもずっと気がつかえる素敵な人で、だけど派手な色のファッションとかものびのび着れる人だったから、意外と日本人の人がやってる叱ることって、変にまとまった感じにさせちゃいすぎてるのかもしれないよね。
Peco :そう、なんか、他の人に迷惑をかけないようにとか、他の人にこう思われないようにちゃんとしなさいって言う感じなのかな。だから、アタシも今5歳の息子がいるんですけど、その気持ちはすごい分かるし、自分がこんだけ怒られてこなかったのに、毎日怒ってるし。
ブルボンヌ :あら、ほんと!
Peco :めちゃくちゃ怒ってます。
ブルボンヌ :自分は一回も怒られたことないのに~。
Peco :そう、怒られてないのに(笑)。でも、やっぱり、アタシの母がアタシにずっと言ってくれてたのが、なんでもどうなってもいい、どんな大人になっても良いけど、ただ自分のことを好きになって欲しい。
ブルボンヌ :へっ!もうそのお母さん、LGBTすべての人のお母さんであって欲しいくらい良いこと言ってる。
Peco :喜びます、それは。だから、それはほんとにおかあさんに、大成功だよって思ってるし、それは息子にも一番アタシも思ってることなので、めちゃめちゃ怒るんだけど、絶対全否定はしないで、あなたのそこはすごく素敵だしママも大好きなんだけど、だけどそれはやっちゃダメだよねっていうような言い方をすることは、すごい心がけてます。
ブルボンヌ :そうかそうか、最終的にその、自己肯定感を大切にするってことだけは守って。
Peco :守ってるつもりです(笑)。
ブルボンヌ :でも、変な拾い食いとかしたらちょっとダメよってね。
Peco :そうです(笑)。ダメなことはダメだよって。
ブルボンヌ :おなか壊しちゃうからね(笑)。なるほどね~。
Peco :はい。
ブルボンヌ :そんな、ファッションの申し子としてすくすく育ったPecoちゃんが、その後モデルとして色々活躍されて。それこそさ、ニコルちゃんとかみちょぱちゃんとかと、もう番組でカリスマ四天王みたいに呼ばれたりもしてたっていうね。
Peco :そうですね、もうほんとに恐縮過ぎて、おこがましすぎるんですけど。なんか原宿では、そう言っていただけてたので、もう夢のようでしたね。ほんと、原宿に憧れて上京してきたので、その原宿でそんな風に言って貰えるのは。
ブルボンヌ :そうだよね。その自分が好きでやってた学生時代のファッションが、人に見せる物、ある意味ファッションリーダーって言葉があるけど、学生の頃アタシと同じ格好はするなだったけど、ファッションリーダーになると、憧れてPecoちゃんみたいになりたい、Pecoちゃん的なファッションしたいって人が増えていくじゃない?その辺は、ちょっと立場が変わって心境の変化もあったの?
Peco :そうですね、やっぱり当時は、真似されることは嫌なんだけど、特に、じゃあ中学高校とかになって、自分の世界観がほんとにしっかり持ち始めたときに、学校ももちろん楽しいし、大好きなお友達もいたんですけど、ファッションを共感できる友達は一人もいなかったんですよ。
ブルボンヌ :あ、ほんと。やっぱズバ抜けてたわね。
Peco :いやいやいや(笑)。ちょっと異色だったので。だから、でもそこに対してもそんな、さみしいって思いもなくて、だってそりゃあそうだよね、だって誰もわかり合えるはずがないし、そこまで求めてもないって思ってたんだけど。
ブルボンヌ :ね、振り切ったのも自分だしね(笑)
Peco :そうそう(笑)。振り切ったのも自分だし。そもそも嫌だしみたいな(笑)。でもそれを自分のSNSで発信し続けてたら、素敵だねって言ってくれる人たちがたくさんいて、で、それってなんて素敵な幸せなことなんだろうって思ったんですよ。で、そこからお洋服を作らせてもらったときに、なんか、私って、これは今も変わらずなんですけど、ほんとに自分のことだけしか考えて作ってなくて。ただ自分が着たい、自分が欲しいだけ。なんか、こうやったらお客さんは喜んでくれるかなとか、ぶっちゃけ全然考えられてなくて。
ブルボンヌ :へぇー。
Peco :ただ自分のために作ってるみたいなかんじなんですけど。そんな自分勝手で作らせてもらった物を、こんなにもみんながかわいいねって共感して、一緒に楽しんでくれるって、奇跡だなってほんと日々思ってて。
ブルボンヌ :ほんと幸せだよね。
Peco :そうなんですよ。だから、その幸せは、ほんとにかみしめてるので、こういう風に言って貰えるのはめちゃめちゃうれしいし、そういう意味で真似してもらえるっていうのは、ほんとに幸せです。
ブルボンヌ :ね。なんかやっぱね、受け入れる人に受け入れられるにはどうしたらいいかって、まあ、商売的な話だと考えがちだけど、Pecoちゃんはそれがまったくないんだ。
Peco :そうなんですよ(笑)。だからほんとに、はっきり言って、商売人にはほど遠いっていうか向いてないなってほんとに。一時それですごい悩んでた時期もあるくらい、ほんまにアタシはこの仕事を、お洋服を作るのは正解なんだろうかって考えたこともあるくらい、ほんとに自分のことしか考えてないんですよね、お洋服作るときは。
ブルボンヌ :でもやっぱね、両方、極と極でいうと、例えば映画とかを作る人もさ、今はやりの人気原作だったらってまず売れることを前提に作られてる映画と、もう好き放題な思いだけを込めて作った映画両方あるし、両方やっぱり評価されるときはされるから、Pecoちゃんは自分の思い通りのほうでうまくいっちゃう天才タイプなんだと思うよ。
Peco :やさし~、ありがとうございます。
ブルボンヌ :いやいや、うらやましくて言ってんの(笑)。アタシは、人目を気にして、なんかこれだとウケるかなっていうタイプだからね。うらやましいPecoタイプが。ほんと。
Peco :ありがとうございます~。
いかがだったでしょうか。
今週のFind Your Colors with TOKYO RAINBOW PRIDEでは、Pecoさんからファッションに目覚めたきっかけやryuchellさんとのことついてお話をしていただきました。
僕は洋服が大好きだけど、好きな服を着たいけど着れないと思ってしまうことがしばしばあります。。
だから、今回のPecoさんのような「アタシがやりたいだけ」というマインドで楽しめるようのにすごく憧れます!
今すぐは難しいだろうとは思いますが、無理はせず、自分に合った方法で好きなことを表現できるように、自分なりなやり方を見つけていきたいなって思います。
今回の放送が、皆さんにとって「自分らしく」いられるきっかけになっていると嬉しいです。
また次回もお楽しみに♪
1月6日のTHINK ABOUT THE FUTUREは、AuDeeにて配信しています。
AuDee